負けるもんか!
こんにちは、塩見です。
先週のカラッとした夏のような気候から打って変わって、朝からじめっとした湿気を感じる今日。
職場でも梅雨の話題が出ておりましたが、みなさんはどのような一日をお過ごしでしょうか?
私は朝一の清掃作業で展示場の草抜きをしたのですが、少し前に集中的に雑草を抜き取ったはずの一角にまた新たな雑草たちが伸びているのを見つけました。
その逞しさに脱帽しながらも、再び「この一角だけでも!」と闘志を燃やして暫し草抜きに没頭しておりました。
自宅の庭に生い茂った雑草たちを思い浮かべるにつけ、一刻も早くなんとかしたいと気をもむ毎日ですが、毎年繰り返されるこの悩みは私一人のものにあらず、雑草vs人間の「負けるもんか!」という声が聞こえてくるようでした。
「負けるもんか!」
先週の金曜日にも、同じ思いを抱いたことを思い出します。
その日、私は朝からなにかの導きかと思うような出来事に遭遇し、ソワソワした気持ちのまま仕事を終えて真っ先にとある場所へ向かいました。
その場所に停まっていたのは”献血カー”。
私にとって約20年振りとなる献血の機会でした。
子どもを預けている園のお迎え前30分ほどしかない合間でできるものか不安に思い、受付で尋ねてみると「簡単な問診作業がありますが、献血自体は早い方なら10分ほどで終わります。ただし、献血後は30分休憩をとっていただく必要があります。」とのこと。
完全にタイムオーバーであることをわかりつつ、それでも「子どものお迎えは代理を頼むので、献血します!」と引き下がらなかった私に、看護師の方々も「できるだけ早めに済ましますね。」と配慮してくださいました。
私がここまで強い思いで「献血しよう」と思ったきっかけは、水泳の池江 璃花子選手の存在です。
言わずもがな、東京オリンピックでの活躍を期待されていたトップアスリートの一人であり、また、昨年、急性リンパ性白血病と診断されたことを公表したことが世界中でニュースとなった方です。
病気の治療に専念するため競技から、またプールからも離れた彼女が、今年3月に「406日ぶりのプール」に入るまでを追ったドキュメンタリー番組が最近放映されていたのですが、彼女の内面から溢れ出る”強さ”や必死でトレーニングに励む姿は敬服の念に堪えませんでした。
テレビを通して池江選手の姿を見ていると、「負けるもんか!」という彼女の声が聞こえてくるようでした。
番組については、以下のサイトをご覧ください。
そんな彼女が番組の最後で訴えていたのが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で全国的に減少した献血への協力でした。
「機会があれば献血しよう。」そのような思いが芽生えたものの、献血する場所がなく、悶々とした気持ちでいた矢先、私の運転する車の前に突然献血カーが現れたのが先週金曜日の朝の出来事でした。
絶好の機会!とばかりに献血に臨んだ私ですが、予備検査において献血基準を満たしておらず、あえなく惨敗となりました。
約20年前に献血を断られ続けた理由から成長がなく、思いを貫徹できなかったことになんとも不甲斐ない思いでいっぱいでしたが、せっかくだからと再発行いただいた献血手帳を前に、「負けるもんか!(血を濃くして)またチャレンジしよう!」と決意を新たにいたしました。
病気に負けるもんか!
老いに負けるもんか!
プレッシャーに負けるもんか!
コロナに負けるもんか!
今、なにかと闘っていらっしゃる多くの方々の声が聞こえてくるような気がします。
そして、ここにも。
店舗にまた一つ、素敵なポスターが加わりました。